交野ヶ原 日本遺産 BLOG

禁野に眠る古代の女神ミステリー vol.1

交野ヶ原の中央付近に位置する、「禁野」という地名。今の中宮から宮之阪あたりを指す地名でしょうか。

元々は、平安時代の天皇家の狩場であり、一般人の禁猟区だったことが由来と言われております。

その、禁野に大阪府内でも最も古い部類に入る古墳があります。

その名も、「禁野車塚古墳」

古代の女神が眠る川沿いの古墳

天の川沿い、宮之阪駅の裏あたりに位置し、おおよそ、3世紀ごろの古墳と言われております。ここでまず、注目していただきたいのは、奈良県の箸墓古墳と形状が似通っていることが10年ほど前の調査で分かったとのことです。

(参考url)

枚方市文化財課ホームページ

http://www.city.hirakata.osaka.jp/0000002755.html#link-hu

 

この箸墓古墳ですが、宮内庁は「第7代孝霊天皇皇女の倭迹迹日百襲姫命の墓」と否定しておりますが、他では卑弥呼の墓とする説もあるそうです。

 

ただ、私が注目したいのは、いずれにせよ、「女性」が埋葬されていたであろうと推測されている点です。禁野車塚古墳も箸墓古墳も形状より、時の権力者が祀られていたであろうと推測され、何より、丘陵地ではなく、平地に盛り土をして、誤解を恐れずに言えば、「人為的」に立ち現れた古墳であるわけです。

その禁野車塚古墳には、「妖怪ノヅチ」が現れるという伝承がございます。

「ひらかた昔ばなし」には「ノヅチ伝説と禁野車塚」と記載されています。

詳しくは、下記ブログに詳しいですので、どうぞご参照ください。

大阪妖怪・伝承探訪

http://youkai.tou3.com/Entry/145/

佐々木教授の先日の講演で、「蛇はドラゴンだった」といわれていたり、「キリスト教以前にヨーロッパ大陸で信仰されていたのは、蛇=ドラゴンだったのではないか?」と、ノヅチという蛇から色々と考えが巡ります。

野槌は女神の化身だった?

ただ、私が注目したいのは、この神様。

「カヤノヒメ」

イザナミとイザナギから生まれた神様で、植物や草、野を司る女神様とのこと。

その神様の別名が、「野を司る」というところから、「野槌神(ノヅチノカミ)」と呼ばれているとのこと。

産経新聞で詳しく紹介して下っているので、そちらもご参照ください。

 

https://www.sankei.com/life/news/140402/lif1404020010-n1.html

ただ、時代が下り、鎌倉時代の仏教説話などで、「ノヅチ=蛇体の妖怪」という扱いになったそうです。

不思議な巡り合わせですが、禁野車塚古墳に眠っている女神が、仏教伝来以前に権力者だったとすれば、仏教伝来後、妖怪変化や触れてはいけない者として扱われていることもどこどなく、筋が通っております。

vol.2ではこのあたりも掘り下げていきたいと思います。

ちなみに、この女神を絵師さんが、起こしておられるの発見して、気に入ったので、画像を貼る勇気はないですが、twitterアカウントを転載ておきます。

そういえば、交野ヶ原の女神といえば、天棚機比売大神が祀られている、機物神社がありますが、実は、この車塚古墳と機物神社、ある関係性がございます。

そこからは、次の記事へと移りましょう!

 

次へ 投稿

前へ 投稿

2 コメント

  1. 杉山 雅彦 2018年12月12日

    宮之阪に在住の介護士をしている者です。昨日、初めて禁野車塚古墳に行ってきました 。自分の住んでいる近所で、歴史を感じる場所があり驚きです…で、以前勤めいたグループホームが、交野天神社があり正月の初詣では、入居者さんを連れて参拝などしていました。家の事情で、その事業所を退職して、新に2年前に働き始めたのが星田の地で、星田妙見宮の近くの事業所。そして、その事業所の住所・土地が、星田旭縄文住居地で、交野ヶ原の歴史・ロマンを感じます。交野ヶ原日本遺産プロジェクト是非とも登録される事を願います。交野ヶ原は京都・奈良にも劣らない悠久なる歴史のロマンがあると思っています。頑張ってください。僕もイベントなど都合がつけば参加したいと思います。

    • 管理人 2018年12月13日

      杉山様

      コメントありがとうございます。ブログ管理人でございます。

      この辺の遺跡などの案内を見ていると「○万年前の住居跡」など、とても昔から人が住んでいたと思わせる記述をよく見ます。

      それだけ古くから人々の営みがあった場所なんだなぁと感じるとともに、日本にとっても、大事な場所なんだろうと感じています。

      12月23日に禁野車塚古墳にて、季節外れの仮装盆踊り大会をスターダスト河内様の主催、私たちの協力で開催いたします。

      師走の忙しい時期ですが、よければぜひお越しください!
      https://www.facebook.com/events/2210663025839891/

返信する

© 2024 交野ヶ原 日本遺産 BLOG

テーマの著者 Anders Norén